Salesforce Spring'25 リリース:注目の管理者向け新機能10選
SalesforceのSpring’25リリースは、管理者の作業の効率化と活用性を大きく高めるための機能が豊富に含まれたリリースです。このブログでは、公式リリースノートを参考に、管理者にとって特に注目すべき新機能10個を詳細にご紹介します。①ダッシュボードウィジェットの個別更新
レポートおよびダッシュボードの設定で「Let users refresh individual widgets for dashboards」を選択すると、ダッシュボード全体ではなく、特定のウィジェットのみを更新できるようになります。
設定で「Quick Find Box」に「Reports」と入力し、「Reports and Dashboards Settings」を選択します。次に、「Let users refresh individual widgets for dashboards (Beta)」を選択してください。ダッシュボード内で更新したいウィジェットのリフレッシュアイコンをクリックすると、最新のデータが表示されます。
②リストビューの複数列ソート
リストビューで最大5つの列を同時にソートできるようになり、情報の整理と活用がより簡単になりました。各列を昇順または降順に設定できます。しかし、この設定は個人ビューのみで、デフォルトとして保存することはできません。単一列のソートに戻すには、複数列ソートに含まれていない列のヘッダーをクリックしてください。
リストビューを複数列でソートするには、リストビュー内で「↑↓」アイコンをクリックし、ソートに含めたい列を選択します。その後、「Apply」をクリックしてください。
③関連リストの複数列ソート
関連リストでも最大5つの列でソートが可能になりました。以前は単一の列でしかソートできませんでしたが、この機能によりデータの整理が容易になります。この設定も個人ビューのみで、デフォルトとして保存することはできません。
関連リストで「View All」をクリックし 、「↑↓」アイコンをクリックします。その後、ソートに含めたい列を選択し、「Apply」をクリックしてください。
④リストフィルター編集オプションの統一
リストビューコントロール内で「リストフィルター編集」オプションが削除され、フィルターアイコンからフィルターの編集を行う仕様に変更されました。これにより、フィルター編集の操作が一元化されます。
⑤オブジェクトの全フィールド表示権限の付与
特定のオブジェクトに対して、ユーザーに全フィールドの表示権限を一括で付与できるようになりました。新規作成されたフィールドにも自動的に権限が適用されます。
設定画面で、権限セットを選択します。特定のオブジェクトの「オブジェクト設定」ページで「View All Fields」権限を有効にし、保存してください。
⑥オブジェクト権限名の変更
Salesforceのセキュリティ設定は、プロファイル、権限セット、ロールなど多岐にわたり、理解するのが難しい場合があります。そこで、Salesforceでは権限名をわかりやすくするために、一部のオブジェクト権限の名称を変更しました。「View All」権限が「View All Records」に、「Modify All」権限が「Modify All Records」に名称変更され、権限の目的がより明確になりました。
⑦権限セットグループの管理が簡単に
権限セットのサマリーページから、権限セットグループに直接追加できるようになりました。従来は、権限セットグループに権限セットを追加するために複数のステップが必要でしたが、サマリーページから直接操作できるようになったことで、より効率的な管理が可能になりました。このアップデートは、特に多くの権限セットを管理する必要がある管理者にとって、大きな時間節約につながるでしょう。
設定画面で、クイック検索ボックスに「権限セット」と入力し、権限セットを選択します。その後、「View Summary」をクリックし、「Related Permission Set Groups」タブで追加または削除の操作ができます。
⑧ 権限セットのサマリーページでユーザー権限やカスタム権限を削除可能に
管理者にとってさらに便利なアップデートとして、権限セットのサマリーページから直接、ユーザー権限やカスタム権限を削除できるようになりました。従来は、権限セット内の詳細ページを逐一確認して編集する必要がありましたが、サマリーページでの編集が可能になったことで、操作が直感的かつ迅速に行えるようになりました。
設定画面で、クイック検索ボックスに「権限セット」と入力し、権限セットを選択します。その後、「View Summary」をクリックし、User PermissionsまたはCustom Permissionsタブで「Remove」をクリックしてください。
⑨ ロールリストビューの強化でパフォーマンスが向上
ロール管理に新しいエクスペリエンスが追加されました。この更新により、ユーザーのロールをリスト形式で表示し、簡単にソートやフィルタができるだけでなく、インラインでの編集も可能になりました。従来のロール管理では、個別に編集する手間がかかることが多かったですが、この新しいリストビューにより、ロール情報の確認や変更がより直感的でスピーディになります。
設定画面で、クイック検索ボックスに「ユーザー(Users)」と入力し、「ユーザー管理設定(User Management Settings)」を選択します。「拡張ロールリストビュー(Enhanced Role List View)」を有効にします。新しいリストビューを確認するには、ロール設定ページ(Roles Setup page)に移動します。
⑩ 活動のカスタム項目数が大幅増加!より多くのデータを記録可能に
活動(Activities)に設定可能なカスタム項目数を 100項目から300項目 に大幅に拡張しました。この変更は、400万件未満の活動を持つ組織が対象で、これまで以上に営業プロセスの詳細を記録できるようになります。これにより、顧客対応やチームの活動データをより細かく追跡し、効果的な営業戦略を構築するための重要な情報を確保できます。
まとめ
Salesforce Spring '25リリースは、管理者の日常業務をより効率的かつ効果的にするための多くの新機能を提供しています。リストビューやダッシュボードの柔軟性向上、権限セットやロール管理の効率化、さらに活動データの追跡能力の強化など、多岐にわたる改善が盛り込まれています。
これらのアップデートを活用して、Salesforceをよりパワフルで効果的なツールへと進化させ、管理業務の新たな可能性を切り開いていきましょう。